大規模災害時における障害者の避難～広域避難実地テストの報告～

■ イベント報告 EVENET　REPORT

平成29年度第1回TIL学習会「大規模災害時における障害者の避難～広域避難実地テストの報告～」

実施日	平成29年7月4日（火）
実施場所	たましんRISURUホール（立川市市民会館）　5階　会議室
参加者	39人

1. 目的

　大規模災害が起きた時、障害者の生活は困難を極めることが予想されます。特に被災地に留まって生活することが困難になった場合は、他の地域で受け入れ可能な拠点（広域連携拠点）が必要となることが考えられます。
　昨年春にスタートした「広域連携拠点整備委員会」では、このような拠点を整備するために「広域避難実地テスト」を行いました。今回は実地テストに関わった方々にその報告をして頂き、皆で障害者の防災について考えました。

2. プログラム

(1) 広域連携拠点整備事業についての説明

　最初に佐藤聡氏（DPI日本会議）から「広域連携拠点整備事業」の全体像についての説明がなされました。この事業は昨年始まり３年間続くこと、昨年は静岡から大阪の拠点に避難することを想定した広域避難実地テストが行われたことなどが話されました。

(2) 広域避難実地テストの報告

　宇佐美拓也氏（静岡障害者自立生活センター）、菊池仁氏（自立生活夢宙センター）から、昨年行われた広域避難実地テストの報告が行われました。
　菊池氏は静岡からのSOS発信、大阪での受け入れ先や介助者の調整、大阪での避難生活の様子など、テストのプロセスを説明した。宇佐美氏は実際に避難を体験した立場から感想や意見を述べました。

(3) 質疑応答・意見交換

　参加者と報告者、平下耕三氏（JIL）も交えて質疑応答・意見交換を行いました。精神障害者の避難や人工呼吸器利用者の避難などについて具体的な意見が交わされました。

　　
　　宇佐美氏（左）と菊池氏（右）　　　　　　　　　会場のようす